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異彩ノ雫

第95章  五ノ月 ②




風が隔てるあなたと私

ふたりの指をすり抜けて
時の欠片が
夜に零れて戯れながら
ピアノの調べを奏で始める

熱く 冷たく
やさしく 激しく

エチュードからソナタ
そして
コンチェルトへ…

目を閉じれば
本を胸に
音のゆりかごに微睡むあなた…

ぬくもりまでも
空を超えて響き合う







【共鳴】




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