テキストサイズ

異彩ノ雫

第95章  五ノ月 ②




よく冷えたシャンパンの

ボトルを傾け

そのまま喉をうるおせば

シャワーで濡れた髪の先から

雫が胸元を滑り落ちる



窓の遠くは夜の海



かすかに聞こえる潮騒が

甘い囁きのように肩を抱く


私はひとり

名残の夢へと帆を上げる…







【seaside hotel】



ストーリーメニュー

TOPTOPへ