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異彩ノ雫

第104章  六の月 Ⅱ ②




葉裏をみせて

ざわめく梢

低く流れる雲が速い



かすかな水の匂いと

冷えた風に追われながら

辿る家路は殊更に遠く

稲光に怯える人が思われる



まだ来るな

せめてあの角を曲がるまで…







【遠雷】


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