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異彩ノ雫

第110章  六の月 Ⅱ ⑤




雨音を縫い

紫煙が流れる


たゆたうように 低く 重く…



吐息をひとつ

紛らせながら見上げる空を

夜間飛行の灯りが渡る



胸に広がる蒼いしじま



吹き込むしぶきが

燃え残る火を消しかかる







【残り火】



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