テキストサイズ

異彩ノ雫

第176章  二ノ月 Ⅱ ②




ガラス瓶の中

熟した時間がとろりと揺れる



マルメロ オレンジ チェリー…



窓辺を彩る

絵の具よりも薄い時の色



苺の飲み頃に指を折れば

あなたを乗せた船の帰りに

心が向かう







【リキュール】



ストーリーメニュー

TOPTOPへ