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異彩ノ雫

第192章  四ノ月 Ⅱ




風にとかれた君の髪を

ひとすじ指にからめれば

振り向く瞳が 桜一輪映して揺れる



約束しなくとも会えた日々を

眩しく思い出す胸に

ふいに寄せられた熱い頬…



愛しくて

ただ 愛しくて

溶け合うほどに抱きしめた

名残の花降る 春の夕間暮れ…







【夕間暮れ】



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