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異彩ノ雫

第205章  五ノ月 Ⅱ ③




春が

気まぐれに後戻りをした日

ポケットの中で繋いだ指…


華奢なぬくもりの愛しさと

笑いを湛えた君の瞳が

胸の熾火を燃え立たせる



ホームを吹き抜ける風の中

薔薇色の頬にくちづければ

ふたりの時間が息をひそめる







【ポケット】


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