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異彩ノ雫

第207章  五ノ月 Ⅱ ④




夏を待ちわび
仕立てた浴衣は
白地に藍ひと色の朝顔の花

広げては 夜空を見上げ
畳んでは
約束の日をそっと数える

浅葱の帯
朱の鼻緒
トンボ玉の帯飾り…

ひとつ ひとつ
触れるほどに
焦がれる胸が熱をもつ







【恋々(れんれん)】


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