テキストサイズ

異彩ノ雫

第218章  六ノ月 Ⅲ ⑤




そぼ降る雨…

あなたの淹れてくれた珈琲を
いつもより苦く感じる朝は
交わす言葉も少なくて


意味もなく
ソファの位置を変えてみたり
厚い事典を読んでみたり
そわそわと
過ごす時間が心に重い


やがて
訪れる夕闇のあてどなさ…

沈みがちな気持ちの中に
あなた ひとりを
焦がれる想いが刻まれる







【憂鬱】


ストーリーメニュー

TOPTOPへ