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異彩ノ雫

第219章  七ノ月 Ⅲ




カツン…

靴音が響き
冷たい静寂に包まれる

屈みこむガラスの向こうには
一振りの剣
眠りながら放つ妖しい光は
古へのいざない
囁かれる物語…

ふいに込み上げる悲しみは
歴史に生きた古物の叫びか


魅入られまいと背を向ければ
夢の残滓が胸に熱い







【博物館】


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