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異彩ノ雫

第244章  恋文 (二十九)




どうしてでしょう…
あなたを想うと
涙が溢れてくるのです

悲しいわけではないのに
ただ
涙が溢れ 流れるのです

そっと あなたの名前を呼んでみます
束の間 胸の中に灯がともり
けれど
また新たな涙がこぼれます

そうして
泣いてばかりの夜を
秋のせいにしてみたりするのです…






(了)



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