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異彩ノ雫

第26章  九ノ月 ③




乾いた風が
頬を撫でる秋の日は
あなたと海を見ていたい

喧騒から解き放たれた
波音に身を任せ
弾ける泡のグラスを片手に
たゆたうように日を過ごす…

熱された浜辺の砂は
心地よく足元を包むだろう
遥かに広がる海の碧は
瞼に夢を映すだろう

やがて水面に月影が揺れたなら
ふたり小舟で漕ぎだそう
果てない夜の彼方まで…







【白日夢】


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