ただあなただけを見つめる
第5章 優しい時間
「夏帆お願い。許して?」
「やだ///」
「はぁ……。」
暁は小さくため息をつくと、私の隣に寝転んだ。
私は寝返りを打ち、そっぽを向く。
あえて離れようとしてるのに、暁はおかまいなしにくっついてきた。
後ろから抱きしめられ、足を絡ませてくる。
「夏帆、気持ち良かったんでしょ?」
まだそれ言うか!
「寝るッ!暑苦しい!」
「えーー…」
残念がる暁を無視してギュッと目を閉じた。
ほんとは気持ち良かったんだけどさ…。
なんかむかつく!
「ちぇー…まぁいっか。
夏帆、今日泊まっちゃダメ?
バイト休みだし。」
「勝手にすれば?」
そっけない返事を返す。
暁は「よっしゃ♪」と腰に回る手を強めた。