ただあなただけを見つめる
第9章 ひまわり
「夏帆可愛いからさ、最近客の出入り多いんだよね。」
淡々と言う旭を見て、胸がざわつく。
夏帆が男に言い寄られる姿が頭に浮かび、無性に腹が立った。
「…夏帆は男にたぶらかされるようなやつじゃねぇよ。」
「そうか?わりと隙があるよ。俺も可愛いと思うしね。」
「……!!」
旭を見ると、机に肘を付き、足を組んでニヤリとこちらを見ていた。
冗談なのか、本気なのか…
旭はイマイチよくわからない奴だ。
「夏帆は誰にも渡さない。」
暁はそれだけを言い残し、アトリエを飛び出した。
残された旭は、「さて、作業作業」とまた機械を手に取った。
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