ただあなただけを見つめる
第11章 約束
「でもさ」
「あ?」
「デキたら産んでほしい。」
「えっ!?」
突拍子もない暁の一言に私は思わず声を上げた。
い、今なんて…?
「だーかーらー…
子供デキたら産んでほしいの!
…結婚しよ?」
「私、未成年だよ?」
「うん、俺もだよ。
でも頑張って働くし!」
どこからその自信は来るんだか……。
でも
「ありがと。」
暁の胸板に頬を寄せながら、可愛いげのかけらもない捻くれた声でそう言った。
ほんとは少しだけ
…ううん、すごく安心した。
私…暁が好きなのかな。
暁をちらっと見ると、真っ赤に頬を染めていた。
何だか私まで恥ずかしくなってくる。
「な、何…?///顔赤いよ。」
「だって嬉しいんだもん!
俺、今すっげー幸せだ!」
「うん。私もよくわからないけど、楽しいよ。」
久しぶりに誰かといて「楽しい」と感じたような気がする。
これが恋なのかはわからないけど、
暁とずっと一緒だといいなと思った。