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ただあなただけを見つめる

第17章 ほくほく





店を出ると、いつものベンチに暁がいる。


今日も暁が1番乗り…。



「夏帆、お疲れ。」

「暁もお疲れ。
今日もパンもらったよ!」



トートバッグから袋をちらつかせる。


店長さんったら情がうつりやすいものだから、施設育ちって言っただけで号泣。


それから毎日パンをくれるの。


朝ごはん代浮くから助かりまくりなんだけどね。



「チョココロネある?」

「ぜいたく言うな。
今日はクロワッサンとメロンパン。」

「上等じゃん。
ありがたいねえ。」



暁はパンパンと手を合わせて喜んだ。



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