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もし国民的アイドルのマネージャーが風俗嬢だったら

第12章 小野智の事情②前編

「ハサミ貸りるね」

菜々子は椅子から立ち上がり
ペン立てに差してあるハサミを手に取る。

そして……

「菜々子ッ!やめ……」

艶々のロングヘアーにハサミを入れた。

20センチほどの髪の毛の束が床に落ちた。

俺が呆気に取られていると
菜々子は間髪入れずに
ザクザクと髪の毛にハサミを入れる。

「祟の皆はいずれ知ることになるけど
この経緯を知ってるのは智と私だけ」

ショートボブの菜々子が仕上がっていた。

「それだけの為に……髪の毛を……」

俺のくだらない要求に
菜々子を付き合わせてしまった。

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