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もしも願い 一つだけ叶うなら

第3章 発展

二宮side

ベッドに平行して引いてくれた布団、なんかすごい照れる。
たぶん、大野さんのお母さんは何も知らないんだけど・・
大野さんと目が合うだけで照れてしまう。

時間は11時過ぎ。大野さんの部屋で二人でビールを飲みながらテレビを見ている。

智「コンサートも終わって、ちょっと楽になるね」
ニノ「ちょっとだけだろ、また新曲の準備もあるしさ・・」

智「あっ、ニノはオーディションか!」
ニノ「そうだね・・来週かな。どうなるかわかんないけど」

智「緊張する?」
ニノ「なんかいつもと違うからわかんないや」

智「でもやってみないと、わかんないか…。でもニノなら受かりそう(笑)」
ニノ「根拠はあるのかよ?」

俺の肩に頭をちょこんと乗せてきて…
智「だって俺のニノだもん、ふふふ」

家で飲んでるから酔っぱらうのが早いのかな、やることがいちいち、可愛いんだけど・・・

ニノ「そんなの理由になりませんよ」
智「へへへ・・・」

今回は俺に話がきたけど、そのうち、大野さんのほうが脚光を浴びる時が来るはず。だって会社の中で歌もダンスも両方できて、演技もできるんだもん。やっぱり舞台慣れしてるから見せ方も違う。おまけに運動神経から違うんだよ。
できる人、才能ある人って違うよな・・・

それにしても普段はこんなにぼーっとしてんのにね。

ニノ「順番だから次ぐらいにあなたじゃないの…」
智「俺?俺はみんなと一緒の仕事ができればいいな…」

こんなに才能あるのに欲がないんだよな…
ちょっと眠そうで瞼を閉じてる。長いまつ毛…

ニノ「俺らだけだと仕事の幅が広がらないもん。個人の大きな仕事もしていかないと…。松潤は映画やるし、翔さんはドラマの話がきてるみたいだよ…」

智「ニノ…あのね、大きく見せたり、背伸びなんかしないでね」

ニノ「えらくまともなこと言うから、ビックリした。何?」

智「俺らの実力なんて知れてるじゃん。それ以上を見せようとすると失敗するからさ…」

言い終わると俺の持っているビールを横取りして…
ビールを飲み干している。

ニノ「おい、自分のビール飲めや!」
少し緩くなったビールを奪い返して飲む…

智「ニノのビールが飲みたかったの」

この人の言葉って経験から来るから重みがあるんだよな…

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