Liar Game 〜1×5〜
第2章 きっかけ
聖輝「そういえば、櫻井さんって彼女さんいるんですよね?」
櫻井「うん、いるよ?」
聖輝「彼女さんとは…どうですか?仲良しさんですか?」
櫻井「えぇ、どうして?」
聖輝「んふふ、何となく聞いちゃいました。」
櫻井「そっか、そうだなぁ…最近仕事が忙しくて会えてないかな…」
聖輝「えっ…そうなんですか…」
櫻井「でも、来週の木曜日久々に彼女が家に遊びに来るんだよね。」
聖輝「そうなんですか!よかったですね。」
櫻井「うん、そうだね。」
聖輝「櫻井さんの彼女さんかぁ…綺麗な人なんだろうなぁ…」
櫻井「いやいや、普通だよ?」
聖輝「んふふ、櫻井さんが思ってる普通と僕が思ってる普通は違いますよ。」
櫻井「そんなことないよ。」
聖輝「ふふ、でも…幸せそうですね。」
櫻井「俺?」
聖輝「はい!お仕事も順調で…彼女さんもいて…羨ましいです。」
櫻井「そう?涼野くんは?彼女いないの?」
聖輝「あっ…僕は…こんな見た目なので…女の子から見ると恋愛対象にならないので…」
櫻井「そっか…涼野くんいい子なのにね?」
聖輝「僕いい子ですか?」
櫻井「いい子だよ、とっても。」
聖輝「えへへっ、ありがとうございます。」
櫻井「……。」
涼野くんは本当に純粋な子だと思う。
こんな子が芸能界の中で穢れる姿なんて見たくないな……
そんなことを思いながら、俺は再び箸を進めた。