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Liar Game 〜1×5〜

第2章 きっかけ



〜聖輝side〜


櫻井『仕事が忙しくてなかなか家のことができないんだよね。』


お仕事の休憩中、櫻井さんが僕にそう話してくれた。


やっぱりそうなんだ…って思った。


櫻井さんはアイドルの仕事だけじゃなくて、キャスターもやっている。


ドラマやグラビア撮影、レギュラー番組、ラジオにCM、PV撮影やコンサートだけじゃなくて…


キャスターとして夜中の生放送番組に出演したり、現場でリポートしたり、オリンピックの時は現地まで飛んでリポートしている。


もし僕が櫻井さんの立場だったらきっと家事なんてやってられないと思う…


そんな話を聞いていると、僕はとっさに言ってしまった。


聖輝『櫻井さんさえよかったら…僕が代わりにお料理作りましょうか?』


僕ってば何言ってるんだろ!


急にそんなこと言って…櫻井さんを困らせてる……


料理は得意な方じゃないけど、するのは大好き。


誰かの為に作ってあげたいっていう気持ちが僕を料理好きに育ててくれている。


でも本当は1人でご飯食べるのが寂しいから……


寂しいから…誰かと一緒にご飯を食べたい。


その気持ちの方が強いかもしれない。


櫻井さんはクスッと笑って…


櫻井『じゃあ、お願いしようかな。』


って言ってくれた。


まさか本当に…櫻井さんの為にご飯を作ってあげることになるとは思わなかった。


僕の気持ちを察してくれたのだろうか……

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