
Liar Game 〜1×5〜
第10章 鎖
「和也…何かあった?」
二宮「どうして?」
「いや、抱いている時妙に寂しそうな顔してたから…」
二宮「そんな顔してました?」
「うん…」
二宮「…嵐が終わるかもしれないんです。」
「えっ?」
二宮「ちょっとヤバいスキャンダルを撮られて…週刊誌に載るかもって…」
「ヤバいスキャンダル?」
二宮「メンバー同士の三角関係。」
「えっ…?!」
二宮「本当バカみたい…本気で恋愛するなんて……」
「…まだあのこと……」
二宮「いえ、引きずってませんよ。」
二宮「ただ、人を本気で好きになるのってくだらないなって思うだけ。」
「……。」
二宮「ごめんなさい、せっかくの夜なのに…こんな話して。」
「…いや、俺でよかったらいつでも相談に乗るから。」
二宮「そんなこと言って、奥さんは大丈夫なの?」
「あぁ、夫婦関係も冷めつつあるからな。」
二宮「寂しいですね。」
「……和也。」
ギュッ
「今度の休みどこか出かけないか?」
二宮「どうしたの?」
「久々に和也に会えて…もっとゆっくりしゃべりたいなって思って…」
ギュウゥ…
「お前を離したくないんだ……」
二宮「……考えとくね。」
世の中本当の恋愛なんてあるはずがない。
本気で人を好きになって幸せを得るなんて……
恋愛は騙し合いのゲームに過ぎない。
潤くんだってきっと翔ちゃんに騙されてるに違いない。
だけど……
二宮「…ふふっ」
「ん?どうした?」
二宮「ううん、思い出し笑い。」
完璧な人間が崩れる姿を見せてくれるなら……
俺は何もしない。
何もね……
