Liar Game 〜1×5〜
第2章 きっかけ
櫻井「あぁ〜美味かったぁ…ごちそうさまでした!」
聖輝「ごちそうさまでした。」
櫻井「はぁ…幸せだなぁ…」
聖輝「えっ?」
櫻井「いや、俺の為に美味しい料理を作ってくれてさ…すげぇ幸せだなぁって思って。」
聖輝「ふふ、僕も幸せですよ。」
櫻井「本当に?」
聖輝「はい!僕が作ったご飯を美味しそうに食べてくれる姿を見るのが…僕の幸せなんです。」
櫻井「へぇ…そっか。」
聖輝「でも…一人暮らしだったら一緒に食べてくれる人がいないから…」
櫻井「そっか…寂しいんだね。」
聖輝「はい……」
僕は昔から人懐っこくて、一人でいるのが好きじゃない。
一人暮らしする時も正直不安しかなかったし……
ケロちゃんがいるから夜はぐっすり眠れてるけど…でも…やっぱり寂しいなぁ……
櫻井「…涼野くん?」
聖輝「えっ?あっ、ごっごめんなさい!ぼーっとしちゃって…」
櫻井「いや、いいけど…大丈夫?」
聖輝「はっはい!大丈夫です!」
櫻井「そう…」
聖輝「あっ、片付けしちゃいますね!」
せっかく櫻井さんが家に来てくれているのに、暗い顔なんてしちゃだめだよ!
洗い物して気分変えなきゃ!
バシャバシャ…
聖輝「……。」
何で僕…一人なんだろう……
僕は一人っ子で兄弟がいない。
いとこはいるけど、お父さんの地元新潟、お母さんの地元宮崎にいるからなかなか会えない。
しかも僕は生まれつき喘息持ちで、小さい頃はほとんど家に篭りっきりだった。
友達と外で遊べなくて…いっつもぬいぐるみと一緒に遊んでいた。
それが僕を寂しがり屋にさせたんだと思う。
高校卒業と共にジャニーズ事務所へ入所して、運がよくすぐにデビューすることができた。
最短記録を更新して、嬉しかったんだけど…結局また一人。
僕だけ何故かソロデビュー。
周りの先輩達はグループでデビューしているのに…どうして……
何処に行っても僕はひとりぼっち。
寂しい…寂しいよ……