Liar Game 〜1×5〜
第4章 疑惑の印
聖輝「失礼しました!」
金曜日は珍しく3限終わりの日。
1年生は必修科目が多いからほとんど4限、5限終わりまで授業が入っている。
でも金曜日だけは授業が少なく、割と楽な日。
だからこの日、出席代わりの課題を提出した後、光樹くんを誘っておしゃれなお洋服屋さんへ出かけていた。
聖輝「うーん…これとか似合うかな?」
光樹「これ?ちょっと色が暗いなぁ…」
聖輝「そっかぁ…じゃあこれは?」
光樹「うーん、ちょっとダボダボやな。」
聖輝「うーん…どれが似合うかなぁ…?」
光樹「っていうかさ…わざわざ服買う必要ある?」
聖輝「あるよ!!だって…松本さんとご飯食べに行くんだもん。」
光樹「だからっておしゃれする必要なんて…」
聖輝「あるの!!」
光樹「ハァ…分かった分かった。」
聖輝「うーん…もうちょっと大人っぽい服が欲しいなぁ…」
光樹「あっ聖輝。」
聖輝「えっ?」
光樹「これこれ、お前絶対似合うやつ!」
聖輝「わぁ〜って、オーバーオールなんて子どもっぽいよ!」
光樹「ええやんこれで、ありのままの姿で行ってこい!」
聖輝「えぇ…もうちょっと大人っぽい格好がしたいよ…」
光樹「あぁ〜無理無理、諦めろ。」
聖輝「そっそんなぁ…!!」
光樹「これ可愛いと思うで?俺はお前らしい服装で行くのが一番ええと思うけどな。」
聖輝「そっかぁ…僕らしい服装かぁ…」
確かにこのオーバーオール…すごく可愛い……
聖輝「…よしっ、試着してサイズピッタリだったら買おっと!」
それから、僕はオーバーオールを買ってお店を出た。