Liar Game 〜1×5〜
第4章 疑惑の印
何でだろう…
この仕事をしていると、なかなかプライベートの時間が取れない。
だからこそ彼女を大切にしないとって思ってしまう。
彼女に寂しい思いをさせないように、俺は彼女に尽くす。
尽くして尽くして…彼女との関係を保つ。
でも、逆にそれが俺を苦しめているのかもしれない。
仕事の都合でちょっとかまってあげなかっただけで彼女が怒る。
『いつもは時間作ってくれるのに…何で?』
俺が今まで付き合ってきた彼女からよく言われたこと。
それが原因で何人の彼女と別れたか…
大野さんの言うとおり、彼女との付き合い方も考えないといけないかもしれない。
大野「松潤さ…彼女欲しいなら紹介するぞ?」
松本「ありがとう、でも…今はいいかな。」
大野「えっ?」
松本「彼女は欲しいって思うけど…そこまでじゃないから。」
大野「何だよそれ。」
松本「たまにはお一人様の時間を堪能したいなって思って。」
大野「あぁ、なるほどね。」
松本「それに、来週涼野くんとご飯食べに行くんだよね。」
大野「涼野?」
松本「うん、この間一緒にご飯食べに行った時に連絡先交換して、ご飯誘った。」
大野「連絡先交換したの?」
松本「うん、みんな酔い潰れてる間に。」
大野「へぇ…」
松本「涼野くんってさ…優しくて愛嬌があって、見てるだけで癒されるんだよね。」
松本「俺としゃべってる時も楽しそうにしてくれて…すごく嬉しくて。」
松本「翔さんが涼野くんを気に入ってる理由も分かる。」
大野「ふ〜ん…」
松本「あれ?興味なかった?」
大野「いや、ニノが涼野のことボロカス悪口言ってたこと思い出して。」
松本「あぁ…かずも言い過ぎだよな…あれ…」
大野「あいつ嫉妬深いからな。」
松本「でも、かずもきっといつか涼野くんの魅力に気づくと思う。」
大野「魅力ねぇ…」
松本「うん、涼野くんは他の人と違う何かを持ってるよ。」
大野「ふ〜ん、よく分かんねぇな。」
涼野くんは本当にいい子だと思う。
かずはきっと…まだ涼野くんと深く関わったことがないから悪口ばっかり言う。
もし、涼野くんと2人きりで会ったら…かずも魅力に気づくと思う。
きっと……