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問題児とオタク少女

第10章 幸せ(?)スクールライフ

さっちゃんと席が離れた。

一番後ろなのは一緒だけど、離れていて話せない。

しかも、俺は富士崎と班が一緒だ。

不幸せなスクールライフの始まりか…

「はぁ…」

大きなため息をついていると、富士崎がこちらへやってきてコソッと言った。

「佐々木美優、借りるわね」

え?!

そう思った時、もう富士崎はさっちゃんに声をかけているところだった。

サッサと二人で何処かへ行ってしまう。

きっと富士崎が騙したんだろう。

ー兎にも角にも、さっちゃんを助けなくては…!

そう思って追いかけるも時すでに遅し。

跡形もなく消え去ってしまっていた。

…あいつ…急がせたのか…

行き場のない怒りが俺を支配する。

「富士崎…帰ってきたらぶっ殺してやる…」

そっと静かに呟いた。

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