
大切な人へ
第16章 優しい愛情
ー先生sideー
話す声がだんだん小さくなって
彼女の呼吸が寝息に変わっていく...
自分の腕の中で眠る彼女は
すごく気持ちよさそうで
愛おしくてしばらく見ていた...
でもこのままでは本当に風邪をひきそうで
そっと服を着せていく
下をはかせて上の服も...
彼女の体にある傷を自然と見つめてた
この傷の様に彼女の心の傷も
まだまだ癒えないだろう...
そんな彼女を放って置ける筈がない
自分のしていることは間違ってる
でも彼女を突き放して悲しませることが
正しいとは思えない...
それは俺が彼女を想っているからなのか
もう分からなくなってきた...
ただ今は
1人の男として彼女のそばにいる幸せを感じたい
