
大切な人へ
第22章 冬休み
『そんなにわかるくらい痩せた?』
「まぁ...少し?でもその前に痩せたの合わせると...」
途中で止まってため息をつく
いいのに思い出さなくて...
「ごめんぼけつほった...ケガは治ったの?」
『うん!もう痛くないし明日病院行ったら終わりかな』
学校に行かなくていいからその分は楽だった
ダイエット成功って思っといてって言うと
前の方が好きだって...さらっと言わないでよ...
彼がスマホの画像を見せてくれる
春の体育祭の時のだ!!
ちょっと懐かしくて見せてもらった
「今の方が顔細い」
確かに言われてみたらそうかも?くらい
ほんとよく見てるな...
『また戻ると思う 太りすぎてたら言ってね 笑』
「ちょっとは太れば?」
そう言ってコーヒーを飲んでる
『…この頃は2人共紗羅が好きなんだと思ってた』
「前もそんな事言ってたな?どして?」
『だって普段隣でもほとんど話さなかったし』
「お前目合わせないしシャットアウトしてたしな」
…確かにそうだ 男の子から逃げてたし
『でも紗羅がいると話しかけて来てたから…』
「渡辺は話しやすかったし
上田はもう好きかもって言ってたから付き合った」
『2人仲良いよね 幸せそうで』
そうだなってほほえんでコーヒーを飲む姿が
先生とダブって見えた…
そっか…
雰囲気が似てるんだ…
たまに優しい時の井川くんと先生って
