大切な人へ
第4章 約束
初めての勉強会はドキドキしっぱなしで…
でもすごく嬉しかった。
それから私は終わる度に次の約束をしていた
何とか彼との時間を過ごしたくて
必死で質問できることを探した
一番の楽しみは 始める前の少しのお話し
彼は25歳で8歳年上
1人暮らしで車で来ている
大学まで陸上を続けていて 今は陸上副顧問
もう季節はすっかり夏
もうすぐ夏休みで彼と会えなくなってしまう
だから今日は一番聞きたかった事を聞く‼
『先生っ 先生は彼女とか…いるんですか?』
(言った!遂に聞いた!
でも…いるって言われたら…泣くかも)
「…いないよ」
必死で喜んでるのを隠して そっかと答える。
「藍野さんは?」
_______はい?
「彼氏いるの?」
まさか私も聞かれるなんで思わず
ポカンとしてしまう...
『いないですっ!ずっといないです!』
思わず余計な事まで口走りうつむく…
「ふっ…あははっ!
そうなんだ。意外だな~」
___‼ こんなに笑った彼は初めてだった
『…だから 夏休みもかまって下さい』
どさくさに紛れて赤い顔で言ってみる
「ん~じゃぁ…花火でも一緒に見る?」
うそ…