
大切な人へ
第22章 冬休み
昨日の数学をまず終わらせる
約2時間で最後まで終わった...速い...
苦手って言ってたのにどうしてこんなにできるの?
横でうーんっと伸びてる彼が不思議です
「ん?」
『じゃ次何がいい?英語にしとく?』
「休憩なしかよ 笑」
次に苦手って言ってた英語はどこまでできるか
私は楽しみだった
案の定...つまずいてるのは少しの文法や単語のみ
それを補足するだけでどんどん解いてしまう
『井川くんって...すごくできる子なの?』
「子って言うな。まぁ元は苦手じゃないかも」
彼は天才型だったみたいだ...
確かに授業ではたまに寝てるけど
答えられない時はなかったかもしれない
スポーツも勉強もできるなんて...
羨ましくて少し落ち込んでしまいそうだ
『すごいね...尊敬する』
「は?お前の方が成績いいじゃん」
『今はね?本気でやったらわかんないよ』
「先生が良かったからだって!本当に解りやすいしさ
解らないのがなんでかってお前が理解してるからだろな
お前みたいな教師なら苦手にならなかったかも」
教師...か
