
大切な人へ
第22章 冬休み
「着替えるから下行ってて 居てもいいけど」
『下で待ちます‼』
小走りで部屋を出ていってリビングに
絶対顔赤い...早くおさまってよ...
静かな廊下から彼が歩いてる音がする
「おまたせ」
リビングに現れた彼は髪も整えられていて
綺麗な黒いコートにマフラーを巻いてた
...やっぱりちょっとかっこいいかも
でももう言ってあげないし!
外に出ると雪は降ってないけどすごく寒い
手袋はあるけどマフラーもして来たらよかったな
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「あっ来た!一緒にきたの?」
紗羅と井川くんがお店の前で待っててくれた
店内は込んでいて予約しておいてよかった
「え!?昨日からずっと一緒に勉強?」
へぇーって2人がニコニコしてる...
何か誤解してないよね?
「でも美優の家庭教師なんていいな!
解りやすかったでしょ?私もよく聞いてるけど」
「教えるの上手いと思うよ。お世辞抜きで」
『そんなに褒められると照れます...ありがと』
井川くんは昨日からやたら褒めてくれる
今までにないことだからちょっと気持ち悪いくらい 笑
紗羅も上田くんもまた教えてほしいって言ってくれて
もちろんOKした
