
大切な人へ
第22章 冬休み
『昔ね?今は無理かな...』
すぐにその曲を入れられマイクを渡されてしまった
でも久しぶりに大きな声で歌えるのが嬉しくって
夢中で歌ってた
『気持ちい~!!』
テンションの上がった私にすご~いって
紗羅が拍手してくれてる
「美優すごい‼びっくりした!」
「ほんと上手いね!知り合いの中で一番かも!」
「うん...すげ」
みんなのリアクションに照れちゃう
でも昔より声出なかったな 得点は92点だった
みんな順番に歌っていくけど知らない曲ばっかり
ずっとテレビも見てなかったからなぁ
『最近の曲わかんなくて...
紗羅ちょっと懐メロで何が好き?』
「___歌って欲しいな!美優の声に合うと思う!」
リクエストしてくれた曲は有名なラブバラード
曲が始まり本気で歌いたくて立ち上がった
懐かしいけど歌詞をこんなに聞いたことなかったな...
すごく切ないラブソング
想う相手にむけたメッセージが続いてく
2人が結ばれたかはわからないけど
それでも大好きで幸せだってつづられていた
自分の姿が重なるようで...泣きそうだった
歌い終わると部屋はすごく静かで
振り返ると紗羅がウルウルしてる
感動しちゃった...上手すぎだよって言われて
笑っちゃった
でも点数が出た瞬間一斉に盛り上がる
「やったー!割引だぁ!!」
その得点は99点だった
初めて歌ったのに...ビックリだ!
2時前にはカラオケを出て帰ることに
紗羅と上田くんは家が逆方向だったけど一緒に帰った
