
大切な人へ
第26章 気付いてた
次の日も また次の日も
いつもの様に訪れて学校へ行きバイトに行く
抜け殻ってこういうことなんだね...
中学の時もそんな事を思ったことがあったけど全然違う
1日が長くて...感情が消えて...
私の気持ちは1ミリも動けないでいた
「美優?大丈夫?」
お昼休みに紗羅に話しかけられる
なにが大丈夫?
『え?...何かおかしかった?』
「ずっとおかしいよ...どうしたの?」
そう言われて前を見ると2人も紗羅と同じ顔してた
『ごめん!ちょっと考え事してた!大丈夫だよ♪』
だめだ!心配かけちゃってるよ!笑って 笑って
『もう2年生終わるから寂しいなって...
みんなと離れたくないなって思って』
これも本当だから
ずっと1年間4人でいたからかなり寂しい
本当だねってみんなも言ってくれるけど
放課後いつでも会えるよって話してた
春休みには井川くんの野球の練習試合を
みんなで見に行く約束をした
その次の日にはお花見もしようって
3学期になって井川くんの勉強を見ることが増えた
彼は進学したいらしく本気になってきているので
応援したいと思ってる!
それに彼は冬休み以来かなり優しい気がするんだ...
色々知ってるから気にしてくれてるんだよね?
