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大切な人へ

第26章 気付いてた


ポンッと肩に置かれていた手が頭を撫でる...

「いきなり諦められるもんじゃない
でも時間がなんとかしていってくれる

新しく人を好きになったり 友達と遊んだりしてたら
思い出になってくんじゃないの?」


「楽しかった事とかいい思い出は忘れなくていいだろ
ありがとうって過去になっていけばいい」


「今一番つらいだろうけど、誰かといたら少しは楽だろ
みんなに頼れよ。心配してるだけより頼ってくれた方が
嬉しいもんだろ。2人も俺もそう思ってるから」


彼の優しい言葉に涙がとまらなかった

軽く抱き寄せてくれていた彼に
私はいつの間にか抱きついて泣いていた...

彼は黙って胸を貸してくれてた




『ありがとう...こんな話し聞いてくれて』

嫌だったよね本当は...私のこんな話し
でも井川くんがこんなに話をしてくれたの初めてだった
真剣に聞いて 真剣に慰めてくれた


彼は明るくいいえって笑って頭を撫でてくれる...
今日の井川くんは一段と激甘だ...

「あ...俺の元カノ覚えてる?あの雨の日の」

『うん。忘れるわけない 笑』

「あいつ新しい彼氏できたんだって。
ひきずりまくってヒステリー起こしてたのにな」

くっくって笑ってる
でもその話しちょっと元気でるかも よかったね!

「そんなもんだろ。経験不足だな」

『井川くんだって失恋経験少なそうですけど?』

「あぁ...俺ふられたのお前が初めてだ」

『え!?』

俺も経験不足だったわ とか笑ってるけどさ...


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