
大切な人へ
第27章 あなたと離れて
『おじゃまします』
「いらっしゃーい!美優ちゃん会いたかったの!
クッキーとお手紙ありがとうね。年末のご飯も!
髪切ったのね?可愛いわぁ~」
ハイテンションのお母さんに圧倒される 笑
『私も直接お礼が言いたかったんです
その節はお世話になりました』
「こちらこそ!慎也の勉強も見てくれてありがとう!」
廊下で話す私たちに井川くんが冷たい視線を送る
早く行くぞって言われてお母さんとお別れ
「あの人話し出すと長いから。悪い」
『うぅん!私お母さん大好きだよ!』
部屋に入ると勉強モード
腕まくりをして短くなった髪をぎりぎりくくる
何か言いたそうな彼を気にせず教科書を開く
黙々と2人で進めながら問題を解いていく...
2時間ほどが彼の集中力の限界らしく休憩
彼はコーヒーを入れにいってくれて
私はお手洗いをかりに行った
「あれ?美優さん!来てたんだ」
お風呂上がりの健くんが笑顔で近づいてくる
健くんはお母さん似だね。可愛い
「また勉強教えてやってんの?絶対兄貴は
美優さんに気があるから襲われないように...」
話しの途中から顔色が悪くなってく
おいって後ろから聞こえてびくってなった
「それはお前だろうが いくぞ」
それはお前?
