
大切な人へ
第27章 あなたと離れて
私服に着替えた彼がおまたせって走ってきた
近くのレストランに入ってランチをすることに
『翔ちゃん大きくなった。声も低いし男の子になった』
昔から男だよって笑ってる顔が懐かしい
中学で一気に伸びたらしい身長も
昔は私と変わらなかったのに
「美優ちゃん変わらないっていうか綺麗になったね」
じっと見つめられると照れる...
「すぐ赤くなるとこも変わってないし 笑」
『そうだっけ?昔からだったの?』
「うん。すぐに顔に出るからわかりやすい」
そうだったんだ...今もなのが恥ずかしい
『翔ちゃん...「ごめんはもうなしね?」
顔を上げると彼と目が合う
「何百回謝った?もう昔の話だし...そんな顔しないで」
『ありがとう...ずっと翔ちゃんにお礼言いたかったの』
え?ってびっくりした顔の彼に続ける
『仲良くしてくれて、いつも助けてくれて
好きって言ってくれてありがとう。嬉しかった
あの時はごめんしか言えなくてごめんね...
これでごめんなさいは最後にするから!』
翔ちゃんは優しい顔をしてた
「美優ちゃん彼氏できた?」
急な展開に固まってしまった...
『つい最近...失恋しちゃった 笑』
「美優ちゃんでもそんなことあるんだ 笑」
『ありますよ!難しいね...恋愛って
翔ちゃんは?彼女さんいるの?』
聞いてもよかったのかな...
でも普通に答えてくれた
今はいないけど 人並みにいたらしい
