
大切な人へ
第28章 波乱の体育祭
体育祭 当日の朝
またリレーの練習の為に早くから集まってる選手を
応援に来たけど先生を遠くに見つけてしまった
気付かれる前にここを離れたい…
選手みんなとハイタッチをしてエールを送る
今回もアンカーは井川くんでその前が上田くん
『応援してるから!頑張ってね!』
「去年みたいにかっこいいとこ見せてね!」
今回は紗羅も駆けつけてくれた
私は上田くんの分もするからって言って
委員会の集まりの方に急ぐ
テントに着くとまだほとんど人も少なくて
先生達もおしゃべりしながら
ゆっくり準備をしていた
「藍野さん!おはよう」
『あっ 一宮くん!おはよう!早いね~』
今来たところみたいで声をかけてくれた
今年もお互い委員長なんだねって始めの会議で
笑って話して以来 会うと話すようになってた
彼は今年も1組で何かと近くで作業してて…
去年気が付かなかった事が申し訳ないくらいだ
作業をしたり物を運びながら話す
『本当にごめんね?こんなに近くにいたのに
去年の私を叱ってやりたい!』
「藍野さん引っ張りすぎだって 笑
準備1人なの?上田くんは?」
「リレーの選手で練習してるから
私だけでいいって言ってきたの
3回目だから慣れてるしね~」
ははって笑うと一宮くんが頑張りやだよねって
にこってして言ってくれた
「今年もリレーは2組強いよね
上田くんも速いし井川くんがアンカー?」
そうだよって言ってると
私が持っていた重い段ボールを見て
持つよって手を伸ばしてくれた
「俺が持つから大丈夫。ごめんね遅れて」
いきなり現れた上田くんがそれを持ってくれた
