
大切な人へ
第28章 波乱の体育祭
「今年も1位とるから」
次に聞こえたのは井川くんの声
私の肩に腕をまわしてるのはどうしてかな…?
一宮くんが見てるのに恥ずかしいよ...
ぴったりくっつく井川くんに熱くなってしまう
『頑張ってね…練習終わったんだ?』
「彼氏が練習してんのに男と仲良くしてた?」
違う!何言ってるのって言いたかったのに
後は上田くんがするって引きずられていく私…
一宮くんにごめんとしか言えなかったし
でも今のって… ニヤニヤしながら聞いてみる
『やきもち?妬いたの?』
「距離間考えろって言っただろ?あいつ下心見え見え」
一宮くんが?…そうは思わなかった
「だから虫除けついでにアピールしただけ
俺のだから触んなって」
それってやっぱりやきもち? 笑
上田くんも帰ってきて
一宮くんの事を聞いてみたら
「井川くんと付き合ってるの?って聞かれた
ショック受けてたよ」
わかんなかった…
私って鈍いの?
「わかんなかったらとりあえず近づかない方が
いいよ?井川心配してると思う」
そんな話をこそこそしてる時もちらっと見ると
にらまれた…
上田くんは話してもいいでしょ!?
彼もかなり過保護気味みたいです
