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大切な人へ

第28章 波乱の体育祭


今日は井川くんも部活がなかったらしい

紗羅と上田くんは2人で遊びにいった


「あーシャワー浴びたい」
『私も浴びたいな。砂っぽい』

今日たくさん走った彼はもちろん
私も一応頑張って汚れてはいましたよ

でも井川くんの家で借りるなんてできないし...


『よかったらうち来る?』
「え?いいの?」

嬉しそうな彼に笑ってしまう


古いし狭いし、井川くんのお家と違い過ぎて
恥ずかしいけど気にしないって言ってくれた


どうぞってドアを開けて彼の後から入る


『女の子らしくないでしょ?何もないし』
「いや?こういう方が落ち着く」

本当に気にしてないようでほっとした


先に彼にお風呂に行ってもらって
私も入った 部屋着でいいよね?


『ホットしかないけどコーヒーでいい?』
「...あぁ うん」

カップを持ってテーブルの上に置いて

気付いたら横に座ってた

いつものくせってやつ...かな



「足赤いな 日焼け?」
『うん。日焼け止め塗ってもすぐ赤くなるの』

「美優白いもんな」

そう言いながら私の髪を首元からすくい上げた


「首も赤くなってる」


触られて 近くにいる彼にドキドキする...


いい匂いって優しい声になっていく彼も
私と同じ匂いがする

「でも顔が一番赤い」

私の様子を見ながらクスッて笑う
こんな時の彼は少し意地悪で...甘い色気が漂ってる



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