
大切な人へ
第31章 鈴木晄人
~体育祭~
「さっきのなんだよ!借り物の内容聞いた[美しいもの]
まだあいつに気も持たせんの?」
『いや...2人にはうまくいってほしいって思ってる
もう付き合ってるんでしょ?』
「付き合ってる。でもあの後だってずっと落ちてた
今でもまだふっきれてはない。だから振り回すなよ」
『紙を見た時藍野さんしか浮かばなかっただけ
彼女借りて悪かったよ』
「じゃもう2度と触るな...」
『...わかったよ。もう俺は忘れた』
「全然そんな風に見えないんだって言ってんの!」
『藍野さん泣かせないでね。幸せにしてあげて』
「お前に言われなくてもそのつもり」
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俺はいい。もう十分幸せだった。
たくさん笑ってくれて...愛してくれてありがとう。
でも他の男と幸せそうに歩くのを見るのは
まだつらいから会いたくないんだ。
君は気付いてるかな?君はね...優しいから...
周りの人が笑うと笑って
悲しんでると悲しい顔になるんだよ
もう君の悲しい顔を見たくないんだ
笑って...美優
