
大切な人へ
第34章 ごめんね
『井川くん変わったね...
嬉しいけど何かあった?穏やかになったよ』
「んー...それは自分でも思う。イライラしなくなった」
『何にそんなイライラしてたの?...あ。私かな...』
怒らせてたのはいつも私だった気もする...
「多分そうだ」
え⁉
少し考えて普通な顔して言われてしまった
『ごめん...そんなに何かしてましたか...』
シュンってなる...
そういえばいつも同じ様なことで怒られてたな
井川くんはクスって笑って何もしてないって...
「俺がただ美優にイライラしてただけだ
怒鳴ったり怒ったりしてごめんな
恐いって言ってたのに」
...どういう事でしょう?
「多分俺が勝手に不安になったり妬いたり心配したり
焦ったりしてたんだと思う...
付き合う前からずっとそうだったかも
優しくしてやりたいのに、そんなのでイライラして
美優にぶつけてた。ただの自己中だな...
俺を選んでくれてからも美優は変わらなくて
俺にもだけど誰にでも優しくて...美優の気持ちが
ちゃんと俺にむいてんのか不安だったらしい」
そんな風に思ってたんだ...気付かなかった
私井川くんの気持ちにただ甘えてた
井川くんだってそんな気持ちにだってなるよ
