
大切な人へ
第34章 ごめんね
彼は私を優しく抱きしめてくれた
耳もとで聞こえる優しい声...
俺も好きだよ
...どうして2つの声が重なって聞こえちゃうの
私が今抱きしめてるのは井川くんだよ
「でも...ちょっと離れてほしいかも」
____え?
「下に母親いるし...こうしてるとしたくなるから」
その言葉にそっと彼から離れました...
「...いい加減その顔何とかならない?
真っ赤で恥ずかしがられると襲いそうになるんだけど」
そう言って軽くキスされた
今度は美優の家で勉強しようなって言ったけど
ちゃんと勉強できるんでしょうか...
その後はちゃんと復習に戻りました
時々キスされるけど...
よくそんな事しながら集中できるね
私は全然頭回らなくなるから困るんです
その日の夜はご馳走になってしまった
昨日の彼の勇姿をみんなに話して盛り上がった
彼はもう落ち込んだ様子は無くて
泣いてた仲間を慰めてたことを話すと照れてた
でも試合の後の彼のことは誰にも秘密です
かっこよかったって何回も言い過ぎて
しつこいってちょっと怒られました
