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大切な人へ

第35章 井川くんと翔ちゃん


挨拶もそこそこに一番奥の席で3人で勉強に入る
翔ちゃんの学校も進学校で彼も進学希望なんだとか

でも井川くんと翔ちゃんの学力の差は
思った以上にありました...

さくっと理解してしまった井川くんには申し訳ないけど
翔ちゃんに付きっきりで教える形になる


でも井川くんは何も言わず1つ離れた席で
勉強を始め 解らない時だけ聞いてくれる

彼がそうしてくれるのは多分私の顔が赤くないから 笑

どれだけ翔ちゃんが近くても
やっぱり私の心臓は平常運転だ...



「美優ちゃん凄いね...昔は成績も変わらなかったのに」

その言葉に井川くんはびっくりしていた


「お前...本当に元はよくないんだな」


...それって
私にも翔ちゃんにも失礼だよ?


だから言ったでしょって言う私に
翔ちゃんもそれを聞いてた両親も爆笑だった


「中学ですごく頑張ったってお母さんが言ってたわ
毎日毎日部活から帰ったら部屋で勉強してたって」

おばさんがアイスコーヒーを持って来てくれた

お母さん私が勉強してたの...知ってるか
通知表は見せてたもんね 何も言わなかったけど

「だから美優ちゃんが今の学校に行ったって聞いて
正直私たちもびっくりしたのよ?」


そうだよねって笑ってると
井川くんがいきなりペラペラ話し出した...


1年の時から成績優秀で2年では英作文で賞をとって...

「1学期の学年末試験は学年で1位でしたよ?」

日野家のみなさん絶句してました...
昔の私を知ってたら誰でもそうなるよね

だって私勉強大嫌いでしたから...


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