テキストサイズ

大切な人へ

第37章 強くなりたい


嬉しいけどさ...
こんなのあんまり続いてほしくないな


学校を出て近くの公園に来た

「今だけだって。もうすぐ受験だし
みんなそれどころじゃなくなるだろ!」 って

私の好きなミルクティーを買ってくれた


『私…今日バイトだよ?』
「じゃそれまで話そ?
新学期入ってほとんど美優と話してないし」

そう言ってにっこり笑ってくれて
ベンチに座ると彼は私のすぐ横に座った


私が寂しいってわかってくれてるんだ…


『ありがと…気にしてくれて』

少しだけ彼の肩に頭を寄せた


「遠慮しすぎ…って言いたいけど
あんな感じじゃ話しかけ辛いよな。ごめん」

『ちょっと無理かな 笑
でもたまにこうしてくれたら復活する!』

俺から話しかけるようにするって言ってくれたから
元気出たよ!

それから少し話してバイトに行った


でもその場所で久しぶりにあれがあった...


「藍野さん彼氏できたって本当ですか?
俺好きだったのになぁー… なら
別れなくてもいいんで俺と付き合ってください」


...はい?

この子は半年前くらいにバイトに入ってきた2年生
指導係だったこともあり仲良く仕事してきたけど...

見た目は小動物系の母性をくすぐるタイプ。でも
私は彼をそんな風に見たことは一度もなかった


しかもこの不真面目な告白で
彼の評価ががくっと下がったのは言うまでもないです

せっかく井川くんに癒されてから来たのに...




ストーリーメニュー

TOPTOPへ