
大切な人へ
第37章 強くなりたい
もちろん断ったけど
平気な顔でその後も話しかけてきた...
すっきりしなくて少し紗羅と上田くんに相談した
「それ結構めんどくさいタイプかもね」
上田くんが珍しく真顔で言うからどきっとする
少し私もそんな気がしてた
別れなくていいってことは...
「誰のものでも自分が気に入ったらいっちゃうタイプ」
ってことだよね...やっぱり
それに彼氏がいるってわかったすぐにそう言ったんなら
拍車かかってるから
気を付けた方がいいって言ってくれた
『最近全然そんなことなかったから...びっくりだよ』
「...何がびっくりしたんだよ?」 わっ‼
急に横に井川くんがいてまたびっくり
でも心配かけたくないし軽く報告...
「ここでは俺が虫よけしてるからだろ。
でも今度はバイト先かよ...」
これも久しぶりのイライラため息だ でも...
『虫よけ?…って何?』
「俺と付き合ってるから手出すなって言ってるだけ」
上田くんがこっそり教えてくれた
私の事を話してたり 話しかけようとする男の子を
威嚇したり脅したりしてたらしい
知らなかった…
「次のバイトでそいつと被るのいつ?
終わる頃迎えに行く」
『いいよ!遅いし井川くんの家から遠いし…悪い』
断ってもくるって譲ってくれなかった…
心配してくれるのは嬉しいんだけど
この嫌な予感ってなんだろ…
