
大切な人へ
第37章 強くなりたい
『…本当に泊まるんだ?』
1度家に服などを取りに帰った彼が
また部屋に帰ってきた…
『お母さん達になんて言ってきたの?
心配してない?』
私はそれが気になって仕方なかった
「美優が泣いてるから行ってくるって言った」
…… 。
ストレートすぎませんか…
彼は私を待つ様になった時から
ご家族には少し話してくれていたらしい…
そしたらみんなも行ってあげた方がいいって
言ってくれてたんだって
だから今日の返事も行ってきてだったそう…
私は井川くんの家族からも
心配してもらってたんだ…
『でも私もう泣いてないよ?』
「さっきまで泣いてただろ」
ベットで横になってぎゅってしてくれる
『今日のはね…ほとんど悔し泣きだから
本当に心配しなくていいからね』
キスされてる時は泣いてないもん
「確かにそんな感じだったな 笑
お前が怒るの初めて見た」
彼の笑う震動が私にも響いてる
『井川くんを怒らせて…
手まであげさせようとしたアイツが許せなかった』
「うん…ありがとな
でも美優も手痛かっただろ?」
まだ少し痛くて…熱くなってた
いい音してたって笑って
手を撫でてくれて
ずっと繋いだまま寝てくれた
