
大切な人へ
第39章 気付けなかった
「お母さんに会ってあげられないか?」
『...会いに行ってきます 大好きだから...』
担任はうんうんと優しく頷いてくれた
私は先生に謝った
さっきまでの失礼な態度と言葉を
そしてお礼を言った
『ずっと母と連絡をとってくれた2年の担任にも
お礼を言っておきます』
その後の彼の言葉に絶句した____
「連絡をしてくれていたのはずっと
副担任の鈴木先生だよ?お礼を言ってあげなさい」
担任は私が前に鈴木先生と呼び出されたことを
知らないようだった
鈴木先生は3年の始めの頃まで母と連絡をとり
成績ももう分からないしと途中で今の担任に
連絡も引き継いでほしいとお願いしにきたという
母から聞いた話によると鈴木先生は
母から会って話したいと言われ
かなり前に会ったこともあるらしい...
私のまわらない頭に話しだけが流れてきていた__
