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大切な人へ

第40章 母の愛


私は彼女のそばに寄って肩を抱いた

謝らなくちゃいけないのは私なの

それと同じくらいありがとうって言いたかった


それに...


『私昔からずっと...
ずっとお母さんのこと大好きだから』





彼女はわんわん泣いていた

父が亡くなった時よりも泣いたかもしれない...



こんなに苦しんでたんだ...

こんなに私も愛されてたんだね...





落ち着いてきた母と少しずつ...少しずつ

今までお互いを想ってしてきたことを伝えあった

その1つ1つが悲しいくらいに

自分が思っていたことと噛み合わなかった


相手の為にと思ったことが逆に受け止められていた事実

それがだんだん可笑しくなってきて

2人で一緒に笑ってた



「でもね?鈴木先生には本当に助けてもらったの
否定的なことを言ってもあなたの今言った様なことを
伝えてくれたわ。よく見ていてくれたのね...」

...... 。

「2年生の文化祭でコンテストに出たんでしょ?
その時の写真を見てみたいって言ったら
本当に持って来てくれたの...綺麗でしたよって」

「その時の美優は髪が長いままで...
お父さんの言ってたことまだ覚えていたのねって
先生と話したわ。今は切ったのねそれも似合うわ」

...え?





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