
大切な人へ
第40章 母の愛
その日は実家で夕食を食べることにした
料理が苦手な母には座っておいてもらって
隆之さんと一緒に食事を作った
私の手料理を初めて食べた母は子供の様に喜んで
美味しいって食べてくれた
片付けが終わった後
文化祭の私のステージを紗羅が録画してくれていたので
それを母と隆之さんに見せた
美優は色んなことが出来るようになったのねって
感動してウルウルしていた 笑
そういえば母はそんなに歌は得意じゃなかった...
隆之さんがお父さんに似たんだねって言ってくれた
母もそうねって昔の話も少ししてくれたんだ
隆之さんはお父さんの古くからの友人だったそう
2人の結婚式にも参加していたのは聞いていた
父が歌を歌っていた記憶は私にはなかったけど
母のピアノに合わせて歌うのが好きだったそうだ...
「だってそれは...
あなたがいつも先に嬉しそうに歌ってたからよ
お父さんは美優の歌が好きだったの」
小さい頃
父は歌いだしを一緒に歌うとすぐに小声にしてた
あれって私の歌を聞いてたんだね
でも私もお父さんの歌が聞きたかったよ...
また来るって言って私は実家を出た
2人は受験応援してるってお守りをくれた
お母さんと隆之さんと...お父さんので3つ
私にはお父さんが2人もいます
2人ともとっても優しくて
私を愛してくれています
