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大切な人へ

第42章 見つめる


私は2人の事を交互に考えていた

彼らの気持ちを見つめたかった



正反対の2人の彼

もし私が階段から落ちそうなら...

身を挺して受け止めてくれる彼
落ちる前に抱きしめてくれる彼


もし私が泣いていたら

寄り添い慰めて...一緒に悲しんでくれる彼
泣いている理由を解決しようとする彼


もし私が彼の大切なものを欲しがったら

喜んで分け与えてくれる彼
それを私の分まで作ろうとする彼




彼がもし危険だったら

彼がもし泣いていたら

彼に必要なものを私が持っていたら...



私は多分彼らがしてくれたように動くだろう

それが守り方だと思うから


本人たちがどう思ったとしても 私はそうするだろう

本人はそれを どう思うだろう...



それを悲しむ彼
それを喜ぶ彼


その2人の姿が浮かんだ...



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