
大切な人へ
第5章 終業式
「告白は…うまくいかなくても、
どちらとも悪くないよ?」
「気持ちを受け取ってもらえたら一番だけど
伝えたいって方が大きいと思うんだ」
ゆっくりと私を伺いながら話してくれる
「だめならまた次に向けたり
どうしたいかが見えてくるもんだし…」
「告白ってけじめなんだよ」
「受け取れないのは仕方ない。悪いことじゃない。
相手が悲しいのは…
藍野さんの事が好きだったから…」
「傷つけられたからじゃない」
_______
最後の言葉を聞いた瞬間
また私の涙腺は崩壊した…
「それだけ愛されてる事を
幸せだと思えばいいよ」
鎖で締め付けられる様だった胸の痛みが
緩められていく気がした…
